JCSSの品質マニュアルの書き方 フォーマット編

ISO/IEC 17025:2017(以下JCSS) の規格では品質マニュアル文書を持つことが要求されています。この記事ではJCSSで要求される品質文書のフォーマットについて説明します。
文書について
JCSSでは各事業者の規則を文書(マネジメントシステム文書とかいう)について保有することが求められています(8.3.1)。
実はJCSSではこの文書がどういうものかの指針はありません。どんな内容、体裁でも書いても構いませんが、製品評価技術基盤機構(以下NITE)の基準に適合しなければ審査をパスできません。
私見ですが、初めての人間がノウハウなく規格書だけでマネジメントシステム文書を書くことはほぼ不可能です。
細かいところは各自工夫するとして、大まかな文書の書き方を紹介ます。
文書の種類
マネジメント文書は方針、手順書、仕様書、指示書、校正記録、図表、いろいろありますが、ここでは方針や規則などのを含む品質マニュアルの書き方について説明します。
文書のフォーマット
ここで紹介するフォーマットは品質マニュアルに限定されず、JCSSの文書全部に当てはまります。とりあえず品質マニュアルについて書きますが、必要な文書はこのフォーマットを参考にしてください。
表紙
文書は表紙をつけてそれぞれのページにページを特定できる情報をつけなければなりません。ですので各ページに文書の名前(又は文書番号)とバージョンとページの情報を付けます。
表紙には正式に発効されている文書を示すために、担当者と確認者と発行権限者(主に最高責任者)が押印する欄を設けます。
品質マニュアルの例を出すとこんな感じです。

文書本体
文書本体のフォーマットについては表紙のルールを守ればほぼ同様です。

改定履歴
それぞれの文書には改訂履歴が必要です。改訂履歴にはどのバージョンでどのような変更をしたか、後から追って確認ができるようにします。

品質マニュアルの内容
品質マニュアルの内容はISO17025規格書の章立てと同じ順番で書いていくと書きやすく、また現地審査もスムーズです。しかし規格書の1章は範囲、2章は引用規格、3章は用語及び定義になっていますので、ここはまた工夫が必要です。
これについては他の記事で紹介してきます。
まとめ
この記事ではJCSSのマネージメント文書の書き方について説明しました。これを見ればとりあえずWORDでフォーマットを作って内容を書き始めるところまでたどり着くことができます。
次は具体的に品質マニュアルの中に何を書いたらいいのかを説明します。