JCSS(ISO 17025)品質マニュアルの作りかた 第6章① 資源の中の要員について

2019年8月1日

品質マニュアルの作り方についての記事ですが、久しぶりになってしまってすみませんでした。品質マニュアルの作り方6章の1つ目は要員についてです。それではマニュアルの章番号の順に説明します。

6.1 一般

6.1章は6章(資源:校正業務に必要なもの)全体を指しています。ここではラボラトリは要員、施設、設備、システム、支援サービスを持たないといけないと書かれているので品質マニュアル6.1はそのまま以下のように書いておけばOKです。

当事業所では校正事業の管理及び実施のため、要員、施設、設備、システム、支援サービスを利用可能な状態に維持する。

品質マニュアル

6.1は6章の説明みたいなものなのでサラッと終わります。

6.2 要員

6.2は要員についてです。要員の部分はISOで一番苦労するところかもしれません。私のところでも実際なかなか効率的な運用が定まらず、未だに試行錯誤しています。

6.2.1ではラボラトリ活動に影響を与える内部外部すべての要員は以下のことを求められています。

  • 公平に行動する
  • 力量を持つ
  • ラボラトリのマネジメントシステムに従って業務を行う

影響を与える外部の人間とは内部監査員を組織の外部から連れてきた場合です。

ラボラトリの公平性については1章で最高責任者の宣言で触れましたので、この宣言を周知させておけば良いと思います。例えば校正室などに最高責任者の宣言を掲示しておけば監査の際にその掲示を見ながら返答できるのでOKです。

次に要員の力量についてですが、ここが大変です。力量について必要な記録は以下が挙げられます。

  • 権限一覧   - 要員が持つ権限の一覧 どの権限で何ができるか
  • 権限付与手順 - どのようなテストをして権限付与するか 権限付与できる条件
  • 権限取得記録 - 要員が権限取得の際に行った試験の記録

権限の中で考えられるのは次のようなものがあります。

  • 校正実施権限  - 校正試験の種類別に権限付与 権限がないと機器に触れない
  • 管理者権限   - 品質管理者になれる権限
  • 内部監査員権限 - 内部監査員の権限
  • 下請負権限   - 校正の下請負者の権限

まだたくさんあると思いますが、私が使っているのはこのくらいです。機会があればこの部分をまとめたいです。

最後のラボラトリのマネジメントシステムに従って業務を行うというのはラボラトリの決めた権限や力量の決まりを守るということです。

少し前に自動車メーカーが権限のない人間に最終検査などをやらせて問題になりましたが、こういったことが無いように担当者全員に権限の仕組みを理解させて従わせることが求められます。

6.2.5では以下の手順を文書化することを要求しています。

  • 力量要求事項
  • 要員の選定方法
  • 要員の教育訓練方法
  • 要員の監督方法
  • 要員の権限付与方法
  • 要員の力量の監視方法

この中で要員の力量についてまとめると

  1. 要員の教育訓練する
  2. 要員の監督する(権限付与の試験する)
  3. 権限付与する
  4. 力量監視する

の順番で手順書を書けばいいです。(2番がちょっと自信ない)

ポツ1力量要求事項は権限付与しなければならない資格を一覧にまとめておきます。各人の権限一覧表を用意して監督者がハンコを押していく形式が良いでしょう。

ポツ2は要員の選定ですが、「校正担当者は○○課の中から選定し、品質管理者が任命する」とかで足ります。

ポツ4の監督方法について、監督になれる人間の選定は手順が必要でしょうね。監督になれる力量や権限付与の方法も用意する必要がありそうです。

6.2.6では以下の権限を要員にあたえることが求められています。

  • 方法の(開発、変更、検証、妥当性確認)
  • (適合性の表明、意見、解釈、釈明)を含めた結果の分析
  • 結果の(報告、レビュー、承認)

分かりにくいんで、かっこを付けました。実は私の環境は方法の開発をしない、結果の分析をしない、としたのでポツ1とポツ2は除外です。結果の承認は最後に品質管理者がやるので、まぁ特別なことは書かなくていいでしょう。

ISOは難しいこといろいろ書いてありますが、「○○はしない。」と書けばその部分は適応除外になるので、いい解決法です。

まとめ

この記事では、ISO 17025の6章の要員の部分について説明してみました。6章は6.6まであるのでまだまだ長いですが、少しずつ進めていきたいと思います。