【2022年版】マイクラJava版と統合版のサーバーの作り方

2022年2月4日

マイクラとはMicrosoft社が販売している「マインクラフト」というゲームの略称です。

このブログでは計測器とかプログラミングとか、仕事に役立つ知識を紹介していますが、今回マイクラのサーバーを作るときに全然正しい情報がないとイライラしたのでまとめてみました。

情報がまとまっていない理由は、サーバー構築がマイクラのユーザーの目線で説明されていて、システム管理の側からの説明が全くなかったからです。

この記事ではマイクラのJava版サーバーと統合版(BedRock)サーバーの構築について説明します。

マイクラの種類とサーバーについて

まずマイクラにあまり知識がないシステムエンジニア(お父さんエンジニア)向けに少し説明します。

マイクラには主に「Java版」と「統合版」があります。統合版はBedrock版とかWindows10版とか言いますが、ここでは統合版に統一します。

(この他にはPS版やXBOX版などがありますが、ここでは省略。)

Java版はWindows、Mac、Linuxにインストールできますが、統合版はWindows10にだけインストールできます。ですのWindows10ではJava版と統合版の両方をインストールできます。

マイクラはローカルにインストールして動作するソフトウェアです。でもマイクラをプレイするマップは外のサーバーのものを利用することができます。

外部サーバーのマップを使用しているときは他のプレイヤーと同じ空間を共有できる、地形や行動制限などを自分で作れるなどのメリットがあります。

Java版と統合版のサーバーは別々

Java版も統合版もサーバーにログインしてプレイすることができますが、2つのサーバーは全く別です。統合版用のサーバーを動かしてもJava版ではログインできないし、逆もできません。Java版と統合版の両方がつかえるサーバーを作るためにはJava版と統合版の両方のサービスを動かす必要があります。

統合版のサーバーOSはWindowsとLinuxが使えます。Java版のサーバーはLinuxのみです。私は個人でサーバーを建てたので、ライセンスの必要なWindowsは避けました。ここではLinuxサーバーのみ説明します。

Java版のサーバーの立て方

サーバーの構築は結構かんたんでした。私のサーバーの条件は次のような感じです。

  • Linux VPS (Time4VPS Linux2)
  • OS Debian 11.0
  • RAM 2GB
  • CPU 1x 1.26 GHz
  • マイクラバージョン 1.18

サーバーの本体をインストールする前にroot権限でJava環境をインストールします。私はOPENJDKの11と17をインストールしました。

# apt install openjdk-11-jdk-headless
# apt install openjdk-17-jdk-headless

Debian Linuxを使っているからだと思いますが、最新のJavaのRuntime環境(default-jre)をインストールしても「このサーバーはJAVA Ver61でコンパイルされている。あなたのJREは古すぎるのでアップデートして」とエラーが出てしまいました。

なのでAPTでheadlessバージョンを入れました。headlessはグラフィックなどのドライバを含まないJavaのようです。

次に下のサイトのリンクからサーバーの本体をダウンロードします。

次のコマンドを実行します。一般ユーザーでOKでした。

java -Xmx1024M -Xms1024M -jar minecraft_server.1.18.1.jar nogui

私の場合はバージョン1.18.1でしたので”minecraft_server.1.18.1.jar”になっていますが、ここはさっきダウンロードしたjarファイルを保存した時のファイル名に置き換えます。

ダウンロードしたjarファイルを一回実行すると”Failed to load eula.txt”というエラーでサービスが停止します。EULAとはEnd User License Agreementの略でこのライセンスに同意する必要があります。

ライセンスに同意するにはjarファイルと同じフォルダにある”eula.txt”を開いて”eula=false”の部分を”eula=true”に変えます。

もう一度javaから始まるコマンドを実行するとJava版のサーバーが起動します。

統合版のサーバーの立て方

統合版のサーバーも同じLinux機で実行しました。統合版の実行はもっと簡単です。初めにサーバー本体を以下のリンクからダウンロードします。

「Windowsでいいや」という人はWindows10用の.exeファイルをダウンロードしてください。私はLinux用の.zipファイルをダウンロードしました。

実行ファイルはZIPで圧縮されているのでunzipで解凍します。(unzipが入っていない場合はaptでインストールできます)

$ unzip bedrock-server-1.18.2.03.zip

たくさんファイルが解凍されますので、同じフォルダに次のコマンドを実行するとサーバーが起動します。(一般ユーザーでもOK!)

LD_LIBRARY_PATH=. ./bedrock_server

(EULAの同意はありませんでした。ダウンロードした時点で同意したものとするのかな?)

起動したサーバーにログインする方法

ここまでの手順でJava版でも統合版でも自分サーバーが起動できます。このサーバーにログインするにはJava版でも統合版でも「サーバーを追加」をします。

サーバー情報のページの「サーバーの名前」は画面に表示される名前ですのでわかりやすい名前を勝手につけてOKです。

「サーバーアドレス」は私はTime4VPS社のサーバーを使ったので契約の際もらった固定IPを入力します。固定IPとは”.”で区切られた0から255までの4の数字です。

サーバーが登録されるとサーバー一覧に自分のサーバーが表示されるのでそれを選択していつものようにプレ死してください。

実際にサーバー作ってみて思ったこと

マイクラのサーバーは大きな負荷はかかりませんが、私のようなTime4VPSの一番安いサーバーではさすがに非力でした。子供に「ラグい、ラグい!」と文句を言われてしまいました。

それと性能を重視するのならば、やはり国内のサーバーを使った方が無難でしょう。日本のサーバーは世界最安に比べると3倍以上の価格になるので、費用対効果を見てですが・・・。

Conohaにマイクラサーバーの専用VPSがあります。こういうのを契約した方が最適化されてていいのかも。

限定された仲間内でのサーバーにするなら、家のネットワークに追加する方がいいかもしれません。この方法はルータの設定とかセキュリティ関係とか必要があるので腕の見せどころではあります。

しかし、本当に腕の見せ所はここから先のサーバー内のワールドをどのように作っていくかになるんでしょう。まだ全然手順がわかりませんが、人気サーバーに育てるのも面白そうです。