車部品メーカー世界第2位のデンソーの強みとは?

2022年7月15日

最近MaaSという単語が流行っていますが、MaaSはモビリティアズアサービスの頭文字を並べたものです。モビリティといえば日本の車メーカーをイメージしますが、MaaSと言われるとデンソーを連想します。そんなデンソーの技術を調べてみました。

デンソーの前身

デンソーはトヨタ系の会社と言われますが、それもそのはずで1949年にトヨタの電装部が独立して日本電装株式会社となったのでデンソーの起源です。

設立当初はトヨタの赤字部門だったそうですが、コツコツと技術を積み重ね、今では世界で2番目に大きい車載部品メーカーに成りました。(1位はドイツのボッシュです)

現在の主な製品

デンソーの主要製品を並べると次のようになります。

・電子システム  車のエンジン制御とか、ハイブリッドの制御とか

・パワートレイン エンジンから出るエネルギーを車輪に伝えるしくみ

・サーマル    主にエアコンなど

・インフォメーション ナビ、セキュリティ、自動安全装置など

・アクセサリー  車載部品 スパークプラグが有名 

電装の主要製品多いです。というか、車本体とデンソーの部品とどっちが多かって感じです。

デンソーの研究

現在の製品も深堀すれば技術がたくさん出てくると思いますが、近い将来やってくる自動車の大きな変化を見越してデンソーは研究開発に力を入れています。市場的にも研究内容のほうがバズるのでは無いかと思いましたので調べてみました。

AIによる自動運転まっさかりですが、やっぱりデンソーもAIです。2019年の1月にカナダ・モントリオールにAIセンターを開設しました。(モントリオールはAIの一大拠点になっているんですがなんで?)

実はデンソーはこの他にも研究所を立て続けに設立しています。

・カナダーモントリオール研究所 クラウドコンピューティング、AI

・フィンランドーヘルシンキ研究所 先端技術、サービス創出

・イスラエル研究所 通信、AI、セキュリティ

・東京研究所 自動運転、コネクテッドカー

デンソーがこのように各地に研究所を設立している理由は現地の大学などの研究機関との連携を強めるためです。事実、AIの研究は大学から発信されることが多いのですが、大学は実用化やマーケット分野が弱く、企業の力を必要としています。

上記のデンソーの研究所も各国の有名大学が設置されている都市に集中しています。大学が開発した生まれたての技術をデンソーの力でいち早く実用化しようと言うわけです。

まとめ

デンソーは特にどの分野に傾倒しているというわけでは無く、自動運転技術の全体に渡り新技術の開発に取り組んでいる印象です。

特定の技術を尖らせるというわけではなく、生まれてくる先端技術の中から自分達に有益なものを拾って使える形に作り上げていくよう戦略です。

現にデンソーはAIなどの自動運転分野に今後5000億円の投資をする計画です。売上が大体5兆円の会社なので、総売上の1割を研究開発に当てる計算です。

ただ、個人的に言いたいところは、全方位で開発するのもいいんですが、なにか1点デンソーにしかできないものがあってほしかった。

これだけは他社が真似できないけど、まだ利益になってないんですよねーってものがあって欲しかったです。そんなとんがった会社が好きです。