2020年から必修!小学校プログラミング教育について
1 プログラミング教育が必修化
プログラミング教育について、いきなりぱっと出てきた印象が強いですが、プログラミングを教育していくことは世界的な流れのようです。ヨーロッパではすでに教育としてプログラミングを実施する取り組みが始まっており、アメリカではオバマ大統領時代にすでに「みんなプログラミングやってね」といったメッセージが出されています。
日本はどうかというと、ご存知の通り2018年に2020年からの必修化が決まりましたが、海外の実情においていかれないように急いでやったという印象です。
(実際、必修化を決めた担当者がどのくらいプログラミングについて知っていたのか…)
2 プログラミング学習の手引きを見てみる
現状はというと、私の印象ではあまり盛り上がっていませんね。先生方の研究が進んでいるようには見えません。
政府が必修と言ったプログラミング教育はどんなことがされるんでしょうか。これについては文部科学省が教育の手引きを公開しています。
www.mext.go.jp
小学校プログラミング教育の手引
上記リンクに教育の手引きのPDFがあります。それによるとプログラミング教育は次のような狙いがあるいようです。
・身近な生活でコンピュータが活用されていることや問題の解決には必要な手順があることに気付くこと。
※プログラミング教育を通じて、児童がおのずとプログラミング言語を覚えたり、プログラミングの技能を習得したりすることは考えられるが、それ自体を、ねらいとはしない。
・プログラミング的思考
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力。
・コンピュータの働きを、よりよい人生や社会づくりに生かそうとする態度
おー。プログラミング言語の習得自体は目的としないと書いてありますね。将来のプログラマの人口増加にどのくらい期待できるのかな。
資料の中には指導例がありますが、算数、理科、総合、音楽、社会、家庭科でプログラミングについて学習するようで、別にプログラミングという授業が増えるわけではないのでしょうか。
炊飯器のプログラムを考えるとかあるぞ…。
多分、文科省もこれが最終形ではないでしょう。プログラミング特性のある人間がのびていけるように、さらに教育システムを作っていくんだと思います。
3 プログラマの不足
もともと世界がプログラミング重要だよねと言い始めた経緯には世界のプログラマーの絶対的な不足(の予想)があります。
この前に読んだ記事では、AIのプログラマに限った場合ですが、将来のAI関連プログラマの需要は250万人くらいになるだろうと言われています。しかし現状では1万人前後の人数しかいないそうです。
これは積極的にAIプログラミングについて関わっている人数で潜在的な数字はもっと多いようですが、どう考えたって250万にはならないですよ。将来はプログラマは各国で取り合いになると想定されているんだと思います。
4 プログラミング教育の未来
私も小学生の子を持つ親ですが、気になるところはプログラミングが入試にどれだけ関わってくるかという点じゃないでしょうか。
遠い未来かもしれませんが、入試の問題に「次のコードのうち正常に動作するものはどれか」という問が加わると思っています。
どんな言語で書かれているのかな。言語の習得は目的ではないと書いてあるけど。for(…とかif( …とか書かれるんだろうか。
その問題、昭和生まれの親が教えてあげられますか。無理でしょ。絶対。 (私はたまたまCとかPythonとか触る機会があったので幸運でした)
そんなことを考えると、インターネットの普及なんてこれから起こる革命のほんの準備で、本当にこのあと第二の産業革命が来るのかもしれないなー、なんて思ったりしました。