Linuxシステム管理入門4 ディレクトリ(フォルダ)の構造

2019年8月2日

Linuxのディレクトリ構造では/homeはまだわかりますが、/etcとか/usrとか何が入っているかは全然わかりませんよね。

今回の記事ではLinuxの/(ルート)ディレクトリの構造について説明します。ここではLinux OSに共通のディレクトリのみを紹介します。ディストリビューションによりこれ以外のディレクトリも存在するので注意です。

トップディレクトリ /(ルート)

Windowsと違いLinuxのディレクトリは/(ルート)から始まります。このルートの下に各種のディレクトリが配置されています。この各ディレクトリについて説明します。

管理者のホーム /root

ルートディレクトリ(/)の下にrootが配置されています。非常に紛らわしいですが、これは管理者のホームディレクトリです。

もともと管理者がログインするとホームディレクトリが/になるので管理者のことをrootと呼ぶように成りました。しかし、いつからか管理者のホームに/rootが使われるようになり、ルートのホームディレクトリがルートでないと言う皮肉な状況になっています。

一般ユーザーのホームディレクトリ /home

 root以外のユーザーのホームディレクトリです。

設定ファイルなど /etc

/etcの下には設定ファイルが配置されています。通常は/etc/apache2/など各サービス名のディレクトリをおいてその中に設定ファイルが入っています。

かなり使い方が決まっているディレクトリですが、なぜか「etc」です。

実行ファイル /bin /sbin

/binの中には実行ファイルが入っています。binはbinaryのbinです。機械語のファイルですのでcatなどのテキストビューアで内容を読むことはできません。

これと同じように、システム関連の実行ファイル /sbinに入っています。/sbinの実行ファイルは通常は一般ユーザーは実行できません。

起動ディレクトリ /boot

/bootには起動に必要なファイルが入っています。電源を入れるとブートローダーがこのディレクトリのファイルを読みカーネルを立ち上げます。

いろいろ入っている /usr

/usrの中には独自にコンパイルしたプログラムやソースファイルが入っています。/binのような/usr/binや/usr/local/binがあったりして結構カオスです。/usrの方がよっぽどetcの気がします。

ログとか /var

エラーログとかアクセスログとかファイルサイズが変化するようなファイルが入っています。varとはvariableの意味です。

このディレクトリにはログ関連のファイルと/var/www/htmlのようなapache関連(ウェブサーバ)のファイルも入っています。

一時ファイル /tmp

tmpディレクトリはzipの解凍先など一時的に使用するファイルを置きます。tmpの中にあるファイルはLinuxの終了の時に削除されます。

カーネルやプロセスの情報 /proc

/procは起動中のOS(カーネルやプロセス)の情報やメモリの情報、CPUの情報のファイルが入っています。ファイルはすべて仮想ファイルでHDDに保存されません。cat /proc/meminfoとするとメモリーの情報が見られたりします。

デバイスファイル /dev

デバイスの仮想ファイルです。シリアルポートの通信の時に/dev/ttyS0とか指定する場合があります。

外部ストレージのマウントポイント /mnt

CDやフロッピーをマウントするマウントポイントです。今は/mediaとかにマウントするのかな?最近のOSは大体オートマウントなので実は知っている必要はありません。

まとめ

この記事ではLinuxのルート直下のディレクトリを説明しました。まだ他に標準で入っているディレクトリもあるんですが、話が発散するのでやめときます。

ルートディレクトリにはソフトのインストールなどで変なディレクトリが作られることは無いので(多分)システム管理するならば覚えてしまうのがベストです。