初心者がLinuxを勉強するための環境構築の方法3選

2019年7月18日

今は転職してしまいましたが、前の会社でLinuxのシステムエンジニアをやっていました。この記事では、その時の経験から、Linux OSの勉強をする時にどのようにLinuxが使える環境を手に入れるか?を紹介します。

ざっくりLinuxを準備するための方法は3つあります。

  • 自分のPCにLinuxをインストールする
  • Raspberry Piを使う
  • バーチャルプライベートサーバー(VPS)を借りる(契約する)

私のおすすめは3番目のVPSを借りるです。

LINUX初学者の人はのインストールでつまずいている人が結構多いみたいです。たしかにLinuxを知らない人に取ってはLinuxのインストールはハードルが高いです。

ですので、この記事ではLINUXを理解しなくても環境構築ができるか?という点を重視して環境構築の方法を紹介します。

自分のPCにLinuxをインストールする

自分のPCにLINUXをインストールする方法はGoogleで検索するとたくさん出てきますのでここではメリットデメリットだけ紹介します。

Linux学習のために自分のPCにインストールするメリット

もし、あなたがLINUX学習のためにOSを削除してもいいPCを持っていたら、Linuxを自分でインストールすることは、いいことだと思います。

LinuxインストールのためにはLinuxのメディア(CD)が必要ですが、これはLinuxの各ディストリビューションのウェブサイトからダウンロードできます。

ディストリビューションとはRed Hatだとか、Ubuntuだとか、Linux MintだとかのLinuxの種類のことです。OSの核はすべてLinuxを使っていますが、デスクトップのテーマだとか、プリインストールのアプリなどの違いがあります。

OSを自分でインストールすることのメリットはなんと言っても無料でLinuxを始めることができる点です。またインストール自体もLinuxの勉強になります。

時間や手間をかけてもいいので少ない投資でLinuxを初めたい人は、自分でインストールをしてLinuxを準備するのがいいでしょう。

Linux学習のためにPCにLinuxをインストールするデメリット

Linuxを自分でインストールするデメリットはトラブルがあったときの解決の難しさです。

IT系の学習は少しでも前進していればいつかは目標にたどり着けますが、Linuxのインストールはどこかで躓くとそこから前に進むことができなくなります。

インストール時のトラブルの解決はLinux初心者にはかなり難しいです。一度自分でインストールを試してみてトラブルがなければいいですが、トラブるようだったらRaspberry PiかPVSに方法を変えてみるのがいいかもしれません。

Raspberry Piを使う

Raspberry PiはLinux OSを使ったシングルボードコンピュータです。使用にはキーボード、マウス、モニターが必要です。主に電子工作に使われていますが、OSの操作はサーバー用Linuxとほとんど変わらないため、Linuxの学習に使うことも可能です。

Linux学習のためにRaspberry Piを使うメリット

Raspberry PiはOSの公式ディストリビューションが2つしかありません。この2つはすべてのRaspberry Piに使えます。そのためディストリビューションやバージョンの違いによるハードウェア互換性の問題がありません。

私はRaspbianを使っています。Raspbianは最も広く使われているDebian Linuxの派生ディストリビューションでDebianと使い勝手がほぼ同じだからです。

Raspberry PiにはGPIOピンがついていて、電子部品のコントローラとして使うこともできます。のちのちLinuxを使った製品開発などを考えている人にはRaspberry Piがおすすめです。

Linux学習のためにRasberry Piを使うデメリット

OSを自分でインストールする場合やVPSを使う場合に比べて初期投資が少し多くなります。本体に周辺機器を含めると1万円を超えます。周辺機器をすでに持っている人にはいい方法ですが、周辺機器を揃えるとなるとある程度の出費を覚悟する必要があります。

バーチャルプライベートサーバー(VPS)を借りる

私が一番おすすめする方法はバーチャルプライベートサーバー(VPS)を借りる方法です。VPSを借りて手持ちのWindows PCからVPSにリモートログインします。初回ログインはSSHのみになりますが、GUIを使う方法もあとから設定できます。

でもLinuxを勉強する目的ならばSSHがあれば十分でしょう。特に海外の業者を使う場合は通信データ量の少ないSSHが一番高速です。

Linuxの学習にVPSを使うメリット

Linuxの学習にVPSを使うメリットは2つあります。1つは費用ともう1つは安定性です。

1つめの費用の面からVPSを考えると、私の使っているVPSの場合年間費用は1000円くらいになります。この金額ならば、PCにLinuxをインストールして1年間で使用する電気代よりも安くなります。

海外のVPS業者には月額使用料1ドル以下の業者がいくつかあります。私はAlpharacksを使用していますが、time4VPSなども安いようです。

多分Alpharacksがぶっちぎりで一番安いです。

※令和元年7月追記 アルファラックス倒産しました。契約期間残したまま逃げられました。

2つめは安定性です。VPSの場合は基本的に電源を切りませんのでインターネットにつながっている端末であればいつでも操作ができます。

また24時間ネットにつながっていますのでWebサイトの作成も可能です。家に固定回線が無い方でもWebサイトが運用できます。

私は前職でLinuxのシステムエンジニアをしていましたので、すでにLinuxを使えますが、5年以上VPSを契約しています。以前は実験用に自宅にサーバーを持っていましたが、ある時にVPS契約したほうが安上がりなことに気づき、それ以来ずっと契約を続けています。

Linux学習にVPSを使うデメリット

Linux学習にVPSを使うデメリットはLinuxのハードウェア関係の問題を経験できないことです。Linuxはハードウェアとの依存性の問題があり、しばしばトラブルの原因になります。

しかし、最近は本職のSEさんでもAWSなどのクラウドを使うそうなので、Linuxとハードウェアの関係なんか知らなくてもいいのかなーと思います。

海外のVPSを使う場合、回線状況により通信が不安定になります。私の場合は結構な高頻度で繋がらなくなります(接続はするがレスポンスが非常に遅い)。こうゆうのがやな人は国内のVPSを使えばいいでしょうね。国内ならば400円/月くらいからサービスが利用できます。

まとめ

これからLinuxを学習したい方にLinux学習環境の構築方法を3つ紹介しました。使う人の環境により、いろいろな判断があると思いますが、環境構築はできるだけ簡単にやったほうがいいですよ。継続してLinuxを使うようになると、何度も環境構築をやり直しすると思います。

私はVPSがいいと思います。

システムエンジニアをやるのであればLinuxは必須ですので、転職考えている方とか参考にしてください。