【2021年版】世界最安のVPSはGCPに決定⇒ではなかった
注:この記事を公開した後にGCPからの課金が増えてしまいましたので結論を文末に追加しています。
この記事を読んでいる人の中には個人でVPSを契約している人もいると思います。
VPSとはVertual Private Serverの略で1台のサーバーを仮想化ソフトで何台にも細かくして分割しているので、安い料金でサーバーがレンタルできるサービスです。
専用サーバーよりも性能は落ちますが、WEBサイトやネットワークストレージなど普通のレンタルサーバーと同じように利用できます。
個人で契約されている方は”安さ”が一番重要だと思います。以前はアルファラックスという激安VPSが人気だったのですが、つぶれてしまいました。
(アルファラックスについて知りたい方はこちら)
アルファラックスを追い出された後、私はどこが一番良いVPSだろうと探し回ったのですが、最終的にはGoogleのGCPがベストという結論になりました。
この記事ではGCPのVPSの使い勝手や金額などを紹介したいと思います。GCPの導入の方法については、多くのサイトで紹介されている上に、今後変わる可能性もあるので今回は省略します。
GCPの価格について
早速ですが、私が払っている先月のGCPのVPS料金はなんと5円でした。アルファラックスの一番安いプランが年契約で800円くらいだったので、ぶっちぎりの安さがわかります。
AWSも使ってみましたが、ここまで安くはなかったです。Azureはちょっとわかりませんが無料プランは無かったと思います。
契約しているマシンのスペックは次のような感じです。
- CPU vCPU(Haswell) x1
- メモリー 0.6GB
- HDD 30GB
- OS debian-10-buster
- 所在地 中央アメリカ
実はこのスペックであれば1年間の無料利用が可能なのですが、私は1年の無料期間を使い切って、今年の6月から有料期間に移行しています。5円の料金は1年間の無料期間の後の7月の請求です。

私はこのVPSでWordpressを運用していますが、動作に問題はなさそうです。Google Analyticsではサイトのレスポンスが遅く、要改善の診断がされましたが、前に使っていたアルファラックスのパフォーマンスに比べれば全然問題ないレベルです。
GCPの使いにくいところ
料金だけを見るとGCPで決まりとなりそうですが、いまいちな所もあります。ここではいまいちな所を紹介します。
1 従量課金なところ
GCPのVPSは一定のスペック以下ならば基本料金が無料なのですが、ネットワークとメモリーだけは+従量課金が請求されます。私の場合は5円/月ですが、これは月間1000PVぐらいの弱小サイトの場合の料金です。これが人気サイトになるとどのくらいの請求になるかはちょっとわかりません。
GCPでは月間請求金額のアラートを設定することができます。設定に達したらアラートを出すだけで、停止させることはできませんが、AWSのように突然数百万の請求が来るようなことは避けられます。
2 セキュリティは鍵認証が必須なところ
SSHのパスワード認証だけではリモートログインができません。リモートログイン時は鍵認証が必須になります。(正しい言い方かわかりませんが)
ただし、デフォルトの状態ではブラウザでGCPのリモートコンソールを使うことができますのでSSHのクライアントを使うよりも便利なんじゃないかなと思います。
しかも、最近Googleのログイン方法が厳しくなって2段階認証が必要になりましたので、デフォルトのままが一番セキュアな気がします。
簡単さが少し損なわれてセキュリティが向上しましたので、むしろ良いところと考えることもできます。
3 固定IPが使えないところ
GCPではもちろん固定IPをサポートしているのですが、無料の範囲では固定IPが使えません。固定IPの利用は有料になります。
しかし、私の場合には安定稼働してからは1回しかサーバーを再起動していませんでした。個人利用に限って考えてみると、IPが変わるたびにドメイン管理会社のサイトで設定変更しても十分に追いつけると思います。
もしくは、無料のダイナミックDNSサービスを提供している会社がありますので、そのサービスを利用すればサーバー名に関しては問題ないでしょう。
4 無料サーバーの所在地はアメリカだけ
無料のサーバーはアメリカにしかありません。日本国内にもGCPのサーバーはありますが、国内のサーバーは有料になります。これはGCPだけのデメリットではないですが一応紹介しておきます。
アメリカは通信料金が安いから仕方ないですよねー。
まとめ
この記事では最安VPS1位がほぼ決定したGCPとそのメリットデメリットについて紹介しました。
GCPは使い方次第では月数円の激安料金でVPSが利用できます。
しかし、安くて万能かというとそうではなく幾つかの欠点もあります。
- 従量課金制
- 鍵認証によるセキュリティ
- 固定IPは有料
- 国内サーバーは有料
逆にこれらの欠点を欠点と思わないような人であればこれ以上のサービスは無いんじゃないかと思います。
GCPの提供元であるGoogle社はいろいろな無料サービスを提供していますが、今まで成果がないサービスは躊躇なく終了しているので、この激安VPSもいつまで続くか心配です。
私もいきなり無料枠がなくなって大金を請求されないように、注意して見守っていこうと思います。
2021年11月追記
この記事を書いた後にGCPからの請求が増えて結局1月の請求金額は100円を超えました。この時点でマシンの電源を切りました。(9月の下旬にサーバーの引っ越しをしたので1週間ほど電源が入っています。後半金額が落ちているのはなぜだろう?)

電源切ったら請求金額は増えなくなったようです。たぶんメモリーとネットワークの重量課金に関係しているのだと思います。
GCPの明細にはcapable-memory-279607が220円となっていましたから、メモリーが原因でしょう。(ネットワークはいいのか?)
ネットワークもメモリーも外部からリクエストがあれば増えてしまうので、それで途中から請求額が増えたのでしょうか。不明ですが。
今回は途中で電源を切りましたが、そのままだったら600円くらいになったと予想できます。年間使用量に直したら7000円以上です。こりゃだめだ。
結局TIME4VPSのサーバーに引っ越しました。こちらは2年間で40ユーロなので(月額250円くらい)結局このレベルに落ち着くのかなというのが結論になりました。