デジタルマルチメータの使い方 KEITHLAY 2001

2019年3月1日

このサイトは計測器のことを中心に話題を提供しようとはじめました。

でもぜんぜん計測器のこと書いてないんですよね。

だって計測器なんてみんなGoogleで調べる?

まあいいや、どうせ誰も見てないし。

今回はやっと計測器の話です。

デジタルマルチメータの電圧電流の計り方について説明します。

今日書くことは、大体どこのマルチメータでも同じです。

KEYSIGHTの34401Aとか、ADCMTの7461Aとかでも一緒です。

はじめに、ベンチタイプのデジタルマルチメータのフロントパネルです。

こんなやつですが。

ケーブル入れる穴、多すぎるだろ!

みんな。そう思いませんでした?

「電圧計るだけなのに、穴5個使わないよなー?」とか。

私はそう思いました。

実際5個いっぺんに使うことはあるのだろうか。。。?

ないです!

5つの穴を一度に全部使う使い方はありません。

4つまではあります。

ではどんなケースでどの穴を使うのか?今日はそんな話をします。

1 電圧測定

電圧は交流、直流ともINPUTを使います。

このとき注意ですが、HIが+、LOがーじゃないですよ!

わかりますか?

LOはグランドレベルに近い電圧、HIはグランドレベルに遠い電圧です。

よく見るとLOの方はグランドレベル(三みたいな形)から500V PEAKと書かれています。

LOレベルがグランドレベルの差が500V以上あると壊れますよ。注意して~!

でもグランドレベルってどこでしょうか。

ここです!


電源線の真ん中です。

気の利いた電源を使っていれば、ここはアースにつながっています。

(KEYSIGHTはグランドレベルのねじが裏パネルにありますが、KIETHLAYは無いですね。)

まあ、500V入力したら即座に壊れるかというとそうでもないですが、限界を超えるとビリッといきます。

一回ビリッといったら、絶縁破壊しますんで、次からはLOとグランドがツーツーになります。

はっきり言うと電圧がうまく計れなくなります。

気をつけてください。

それを言ったらHIの方も・・・要注意です。

よく見てくださいLOとHIの間が1100V PEAKです。

交流1000Vは入力できません!

これはたぶん壊れないな・・・。

でも「OVER FLOW」とかになって計れないと思いますので、ご注意ください。

2 電流測定

電流測定はLOとAMPSを使います。

ここね

このマルチメータでは最大電流2Aまで測れます。

それ以上は内臓のヒューズが切れます。

ま、ヒューズを交換すればまた使えるんで気が楽ですね。

(余談ですが、インパルス的な電流だと熱でヒューズが切れる前に測定回路が壊れることがあるらしい)

250Vってのは何でしょうか。これは私もよくわからないな。

誰かわかる人いたら教えて下さい。

3 抵抗測定

抵抗の測定はこの手のデジタルマルチメータだったら2W(ワイヤー)と4Wの2種類あります。

詳細はまた別のときに説明しますが、2Wは抵抗を測るときに配線の抵抗まで含めて測ります。

4Wは配線の抵抗をキャンセルして、測りたい抵抗だけを測ることができます。

2WのときはINPUTの赤黒だけ。

4WのときはINPUTとSENSEの赤黒を使います。

この4Wが一度に4本ケーブル使うやつです。

(このほかに電圧比ってものありますが、ここでは省略)

4Wで抵抗を測るときはSENSE赤とINPUT赤の接点からSENSE黒とINPUT黒の接点までの間の抵抗が測れます。

ケーブルの抵抗に比べて低い抵抗を測るときとかに使ってください。

まとめ

今回はデジタルマルチメータの使い方について説明してみました。

一言で言うと、「普通に使うときはINPUT赤黒」と覚えておけばいいでしょう。

この他に、サンプリング周期だとか、桁数だとかの設定があるんですが、思ったより長くなったんでまた別のときにします。

参考にして、皆さんも正確な測定して下さい。